◆5/28 大飯原発差止訴訟 第7回口頭弁論の報告とお礼

  • 京都地裁では、今週は、26日(火)に原発賠償京都訴訟の第8回口頭弁論、28日(木)に大飯原発差止訴訟の第7回口頭弁論と、大法廷で二つの裁判期日が入りました。両方の期日とも傍聴席をいっぱいにしたい、その思いで、京都原発裁判支援ネットの名前で、傍聴要請のチラシを配ったり、Facebookに書き込んだりしてきました。原告の皆さまにもうるさくメールを送らせていただきました。両原告団、支援する会からも、チラシがたくさん配付されました。
  • おかげさまで、両方の期日とも、傍聴席はいっぱいになりました。多くの皆さまが、裁判所に足を運んでいただき、傍聴し、傍聴席の抽選にはずれた人は模擬法廷に参加し、その後の裁判報告会にも参加していただきました。裁判の勝利と原発のない社会への熱い思いを共有できました。
  • 28日の大飯原発差止訴訟では、原発賠償京都訴訟の原告でもある菅野千景さんが陳述しました。福島市から避難してきた体験から、平穏な生活をまるごと破壊した原発を告発するお話しは、涙なしでは聞けません。弁護団からは、主張の総まとめという形で、5本の準備書面を提出しました。
  • 第一は、大飯原発の水素爆発防止対策が、審査ガイドの条件を充たさないことを主張しました。第二は、大飯原発がかかえるぜい弱性を明らかにしました。第三は、国や原子力規制委員会が規制権限を行使しなかった違法性を述べています。第四は、福島第一原発事故に伴う避難、コミュニティの崩壊、除染状況、廃炉の困難性、核のごみの問題などをまとめています。第五は、自然代替エネルギーの可能性を提案しています。
  • 開廷前の裁判所周辺パレードは、54名が参加し訴えとコールを行いました。コールのリードは、数人の参加者にお願いし、それぞれ味のある内容でした。6月1日からの関電の電気料金値上げにも反対の声を上げました。関電は原発を再稼働させれば、電気料金を下げられるようなことを言っていますが、原発を動かさないことにして、原発維持費をゼロにすば、料金は下げられます。関電は、いつまでも原発にしがみついているから、赤字になるのです。原発ゼロの経営計画を立ててほしいものです。
    s-DSC05022
    ↑ 出口治男弁護団長(左)と竹本修三原告団長(右)。寺町通。
    ↓「京田辺原発ゼロプログラムの会」がつくった大横断幕が夷川通をゆく。
    s-DSC05021
  • 法廷の原告席には36名の原告が、弁護士会館での模擬法廷には28名が参加、傍聴席は満席でしたので、80名ほどは参加していたと思われます。報告集会では、椅子が足りなくて申し訳ございませんでした。カンパの訴えにも大きな賛同をいただき、感謝にたえません。
  • 大飯原発差止訴訟に勝訴して、原発のない社会、再生可能な自然エネルギーに依拠した、安全で安心な社会をつくるために、さらに力を合わせて奮闘していきましょう。

◆5/26 原発賠償京都訴訟 第8回口頭弁論の報告とお礼

  • 5/26の原発賠償京都訴訟第8回口頭弁論にはたくさんの方に傍聴に来ていただいたお蔭で、抽選となり、法廷を満杯にすることができました。ありがとうございました。
  • 原告側からは、準備書面(13)―津波について―、準備書面(14)―SA対策に関する求釈明に対する回答―、準備書面(15)―相当因果関係の判断方法についての求釈明に対する回答―の3つを提出しました。後ろの2つは、これまでに原告側が提出した準備書面に関連して東電から「どういう主張かを明らかにせよ」という求釈明があったので、それに回答したものです。
  • 法廷では、清洲真理弁護士が準備書面(13)についてプレゼンテーションを行いました。私なりに要点をまとめると、被告側は「実際に到来した15mの津波は予見されていなかった」と主張しているが、①津波は防波堤に達するとスピードが落ちるが、後ろから来た速い波が次々重なり、防波堤を超える高さに達する。つまり10mに満たない津波でも10mの防波堤を超える。敷地高を超える程度の津波が到来すれば、敷地に水が溢れ、事故に至る現実的な危険性があった②本件の津波高は、波高計が損壊したため正確な記録は残されていない。東電は敷地中央付近での津波高を13mとしているが、この数値は過大評価されている可能性が高い。国の公式見解も10m以上としか言っていない③到来する津波 を予見する方法としては津波評価技術と長期評価があり、後者は「福島沖を含む三陸沖北部から房総沖の海溝寄りの領域のどこでもM8クラスの地震が発生する可能がある」としていた。また、当時の保安院は前者の適用にあたっては「潮位・台風などの影響の重ねあわせ」など不確実性を考慮して、1.5倍の余裕をもって対策を講じることを指示していた。専門家が言っていた「倍半分」(津波高の予測には2分の1から2倍までの誤差がありうる)を考慮すると、敷地高を優に超える津波の到来は予見できた、というものでした。
  • 今回も被告国は準備書面を出してプレゼンをしました。その要点は、①日本では法制度上、SA対策は法規制の対象とされていなかった②国は電気事業者に自主的な取り組みとしてSA対策を行うよう指導しており、違法性はない③IAEA(国際原子力機関)からも、日本の安全規制は良好であると評価され、SA対策の法規制化を求められていない、というものでした。   しかし、5月24日に公表されたIAEAの「福島第1原発事故に関する最終報告書」では、日本政府の対応は以下のように批判されています。
  • ◇(自然災害など)外的な危険要因に対する原発の脆弱(ぜいじゃく)性について、体系的で総合的な方法で見直したことがなかった。
  • ◇東電は福島県沖でマグニチュード8.3の地震が発生すれば最大約15メートルの津波が第一原発に達すると試算していたが、対策を取らなかった。原子力安全・保安院も迅速な対応を求めなかった。
  • ◇2007年の訪日調査で「日本には設計基準を超える事故について検討する法的規制がない」と指摘、保安院が安全規制の向上に中心的な役割を果たすよう求めた。
  • ◇第1原発の設計は、津波のような外的な危険要因に十分対応していなかった。IAEAの安全基準で勧告された確率的安全評価による審査は十分実施されず、非常用ディーゼル発電機の浸水対策などが欠けていた。
  • ◇事故当時の規制や指針、手続きは重要な分野で国際的な慣行に十分従っていなかった。…過酷事故の管理や安全文化でも国際慣行との違いが目立った。
  • ◇日本では、原発が技術的に堅固に設計されており十分に防護が施されているとの思い込みが何十年にもわたり強められてきた。その結果、電力会社や規制当局、政府の予想の範囲を超え、第1原発事故につながる事態が起きた。 (5月25日付東京新聞より)
  • このように、国の言い分は国際原発推進団体からも明確に否定されています。期日報告会では、弁護団からは原告側の主張を裏付ける新たな資料が見つかっていることが報告されました。今後の裁判の展開が楽しみです。また、個別の損害論を整理していくために8月頃に集中的に原告の個別面談を実施していきたいとの報告がありました。
  • この間各MLでお知らせしているように、避難者用の「みなし仮設住宅」の無料提供を2年後の3月で打ち切る動きが表面化しているため、原告・避難者が休みをとって参加する期日に合わせて、午後2時半から福島県大阪事務所への要請行動を設定しました。期日報告会終了後、京都からは裁判に参加した原告・避難者10名と支援者12名で梅田へ移動しました。大阪事務所にはML等での呼びかけを見て駆けつけてくださった約30名の方がた(避難者6人を含む)が京都からの到着を待っていてくださいました。