◆9/29 原発賠償京都訴訟第10回口頭弁論の報告

  • 7月7日の原発賠償京都訴訟第9回口頭弁論の報告です。
    (支援する会事務局の上野益徳さんより)
  • 昨日(9月29日)、京都訴訟第10回口頭弁論が行われました。秋晴れにも拘わらず(あるいはそれ故どこかへ出かけられた方が多かったかも知れません)抽選にはなりませんでしたが、整理券配布が終わってからも傍聴者はとぎれず、結局傍聴券はなくなったとのことでした。傍聴券を受け取ったまま帰った人がいたのか、傍聴席は2~3席が空いていましたが、ほとんど満杯の状態になりました。
  • 今回、原告側は4つの準備書面を提出し、そのうちの準備書面(22)―因果関係論:事故後の事情に基づく避難と避難継続の相当性―について、高木野衣弁護士がプレゼンを行いました。
  • その要点は、
    ①国の避難指示等の場当たり的な変更、避難区域設定の遅れ、SPEEDIによる放射性物質の拡散予測を公表しなかったこと、年間20ミリSV以下での学校再開方針などを通じて、原告らは国が発表する情報への不信感を抱いた。
    ②地下水の原発施設への流入によって汚染水が増加し続け、貯蔵タンクも増える一方だ。汚染水の海洋流出も続いており、事故収束には程遠い状態だ。
    ③セシウム137の半減期は30年で、土壌汚染に大きな変化はない。除染の効果も全体的に上がっていない。海洋汚染の影響で多くの海産物が操業自粛になっている。多くの食品が出荷制限されており、それは福島県をはじめ14県に及ぶ。放射能汚染は解消されていない。
    ④さらに、一度避難した者にとって帰還することは、再び生活の基盤を失うことであり、コミュニティが壊れ、従前の人間関係に軋轢が生じた避難元への帰還は苦渋の決断になる。こうした状況から、原告らの避難の継続が相当であることは明らか、というものでした。
  • その後、第3次原告のお二人が意見陳述をされました。緊張されたと思いますが、お二人とも素晴らしい陳述でした。それぞれ、事故当時の心の迷いや避難を決断するに至る経過と共に、わずかな支援さえ打ち切ろうとする国への怒りが込められ、公正な判断を司法に求める訴えは支援者の心を打ち、裁判官の注意にも拘わらず、傍聴席からは大きな拍手が湧き起こりました。
  • その後の期日報告会では、最初にDVD『謝れ!まやえ!-原発事故被害者団体連絡会(ひだんれん)結成』を上映した後、その結成集会に参加した原告のうのさんからその後のひだんれんの取り組みを含めた報告がありました。また、共同代表の福島さんからこの夏に行われた原告・避難者・支援団体の交流集会、各地の原発訴訟団の交流集会に参加しての報告がありました。
  • さらに、いつも傍聴に来てくださっている日本科学者会議京都支部の宗川吉汪・京都工芸繊維大学名誉教授による「福島原発事故による小児甲状腺がんの多発」についての報告もありました。その結論は、「本格検査と先行検査の発生率の比は35.4:11.7で、本格検査の方が先行検査に比べて3.03倍高い。この結果は、原発事故が小児甲状腺がん発症の原因になっていることを示」しており、国や県の言い分に沿って計算しても、「発生率増加分÷本格検査発生率=(35.4-11.7)÷35.4=0.6694となり、原発事故後の小児甲状腺がんの67%以上が原発事故によって発症したと推定される」というものでした。
  • 国や御用学者たちは、いまだに「小児甲状腺がんの多発と福島原発事故とは関係がない」と言い張っています。認めれば、国が進める帰還政策が成り立たなくなるからです。しかし、「原発事故と関係がある」ことはますます明白になってきています。今の状況を放置すれば、チェルノブイリ周辺で起こっているのと同じような深刻な事態が起こることが予想されます。県外への広域避難や長期保養などの制度的保障、医療体制の充実、治療費の国家負担、放射能健康診断の福島県以外への拡大などが急務だと思います。
  • 次回期日(11月27日)までに、原告全員(全世帯)の陳述書を裁判所に提出しなければならないため、これからの1か月半ほどは、原告にとって思い出したくないことを思い出したり、領収書を整理したり、時間も手間もかかる作業が待っています。
  • 今後とも、物心両面におけるご支援をよろしくお願い致します。
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