◆福島原発事故からもうすぐ6年

【2017年2月13日,若狭地域で配付。】

福島原発事故からもうすぐ6年
明らかになる政府、電力会社の技術的、
経済的、政治的、杜撰(ずさん)傲慢(ごうまん)横暴(おうぼう)
「原発NO!」の民意で原発全廃を!

技術面での杜撰傲慢横暴

◆原発、原子力施設は過去1年半だけでも下記のようなトラブルを起こしています。

・この事実は、原発の点検・保守や安全維持の困難さを示し、配管の腐食や減肉(厚みの減少)、部品の摩耗などが進んでいることを示し、傲慢で安全性軽視に慣れ切り、緊張感に欠けた電力会社が原発を運転する能力・資格を有していないことを実証しています。さらに、原子力規制委が適合とした全て原発を所有する電力会社が再稼働前後にトラブルを起こした事実は、原発の再稼働にお墨付きを与えた新規制基準が極めていい加減な基準であり、規制委の審査が無責任極まりないことを物語っています。

・九州電力川内原発1号機、再稼働直後に復水器の細管5本の損傷が発覚(2015年8月)。

・関西電力①高浜原発4号機、再稼働準備中に水漏れ(2016年2月):再稼働直後に変圧器異常で緊急停止(2016年2月)。
資材運搬中のヘリが美浜(2016年3月)、十津川(2016年8月)でそれぞれ1トン近くの資材を落下させる。(なお、十津川の事故は原発とは無関係です。)

・関西電力②高浜原発1、2号機運転延長担当の課長自殺(2016年4月)。負担集中:原子力規制委審査は過密

・関西電力③高浜原発2号機、運転延長対策工事中の長さ112 m のクレーンが燃料プール建屋上に倒壊(2017年1月)。

・四国電力伊方原発3号機、再稼働準備中に冷却水循環ポンプから水漏れ(2016年7月):純水製造装置建屋内の配管から水漏れ(2016年7月):純水製造装置建屋内の配管から水漏れ(2016年8月)。

・北陸電力志賀(しか)原発2号機、原子炉建屋内に雨水流入。分電盤ショート(2016年9月)。

・日本原電敦賀原発2号機、作業員10人、1次冷却水浴びる(2016年10月)。

・中国電力島根原発2号機、空調換気ダクトに腐食による穴19ヶ所が発覚(2016年12月)。

・原子力機構廃止再処理施設、放射性廃棄物800個、山積の杜撰管理が発覚(2017年1月)。

◆福島原発、凍土壁の効果はほとんどなく、汚染土壌を詰めたフレコンバッグはボロボロ。

・福島原発の汚染水は今でも増え続け、太平洋に漏洩されています。凍土壁は、当初から効果に否定的な意見が多いにも拘わらず、“汚染水抑制の切り札”として350億円以上の国費を投じて建設されましたが、東電が「全面凍結」を宣言して4か月近く経った今でも、その効果は限定的です。なお、凍土壁の維持には最大で家庭約1万3千軒の電力が必要と言われています。汚染水の除染も一部にとどまり、とくにトリチウムを除去する方法はありません。

・汚染土壌の除去は局所的で、表層に限られ、除去土壌を詰めたフレキシブルコンテナ(フレコン)バッグは、風化および放射線分解によって、ボロボロになろうとしています。

◆福島原発2号機、圧力容器外で過去最高の空間線量650シーベルト(Sv)を観測。さらに高放射線量が確認される可能性も。

・2月9日、福島第一原発2号機格納容器内部で過去最高値の650 Svの空間放射線量が観測されました。2月2日には530 Svが測定されています。それまでに測定された最高値は73 Svでした。

・この高放射線量は、原子炉本体である圧力容器を支える壁付近で観察されており、溶け落ち固まった核燃料(デブリ)が、圧力容器を溶かして相当量格納容器内に飛散している可能性を示しています。今後のデブリ取出し作業が困難を極めることは必定です。2号機のデブリについては、これまでに宇宙線「ミュウ粒子」を用いた透視が行われ、ほとんどが圧力容器内に留まっていると推定されていました。現代科学技術は、高放射線の事故炉内部を簡単に探査できるほど進歩していないのです。

◆除染、汚染水対策、廃炉作業でさえ食い物にする政府、原子力企業、ゼネコン

・原発事故の終息に適用される技術は、特別の場合を除いて、検証されたものでなければなりません。例えば、汚染水の漏洩防止には、コンクリートや鉄板などの壁の建設が最も確実と考えられます。しかし、政府(規制委を含む)や電力会社は、長大な「凍土壁」という今までに検証されたことのない技術を選びました。

・これは、ゼネコンの将来技術開発費を助成するためであり、結果の成否は問わず、ゼネコンに暴利を与えるためです。この姿勢は、汚染水の除染や廃炉にあたって「研究開発的要素」を含む技術を優先的に採用するという政府の政策に貫かれています。すなわち、政府は、原発事故を利用して、企業に技術開発費を投下し、原発産業の基盤を支えるとともに、研究成果を宣伝することによって原発輸出に競争力を付けさせようとしているのです。

・政府は、早期の事故終息より企業の利益を優先させているといっても過言ではありません。(もちろん、技術開発は必要ですが、企業利益のみを考える技術開発は許されません。)

★経済面での杜撰傲慢横暴

◆福島第1原発の廃炉、賠償などの事故対策費用が、従来想定の2倍に(経産省が公表)

・昨年12月、標記の事故対策費用が、従来想定の11兆円から21兆5千億円に倍増することを経済産業省が公表しました。

・この膨大な費用は、原発が一度重大事故を起こせば、現代だけでなく、遠く未来にも大きな負担を残し、原発は経済的にも成り立たない装置であることを示しています。費用が膨れ上がった理由は、燃料デブリの取出し作業や除染作業の困難さ、賠償費の見込み違いとされています。ただし、この事故対策費は、事故炉の内部が分からず、汚染水が垂れ流されている現状での試算ですから、今後、さらに膨れ上がる可能性があります。

・廃炉にとって、デブリ取出しは当然の作業であり、十分な賠償は東電や国の責任であるにもかかわらず、その経費の想定を誤った彼らの杜撰さは許されるものではありません。科学的な根拠も、人間を尊重する姿勢もなく、適当に費用を見積もって国民を騙そうとするからこのような杜撰が生まれるのです。なお、原発の廃炉費は、原発を持つ電力会社がまかなうのが原則で、福島原発も例外ではありませんが、12月に示された金額はその域を大きく超え、東電や政府は新たな国民負担(電力料金への添加、税金の投入)を求めています。電力自由化で参入した「新電力」にも負担を求めています。

・20数兆円の事故対策費が国民の大きな負担であることは明らかです。それでも、政府、規制委、電力会社は、原発の再稼働に躍起です。もし、次の原発重大事故が若狭で起これば、100 km 圏内にある京都府、滋賀県の全域、大阪府のかなりの部分、1,450万人の水源・琵琶湖が汚染されかねません。福島事故では、50 km 離れた飯舘村も全村避難でした。このことを考え合わせれば、若狭の原発事故では、数百万人が避難を強いられ、故郷を失う可能性があります。被曝なしでの避難は不可能で、事故対策費は数百兆円を超えるとも考えられます。そうなれば、国の経済は疲弊し、国民の生活が蹂躙(じゅうりん)されます。

◆国策に従って暴利を得ようとした杜撰経営の東芝が破綻

・東芝は、米原発建設で最大7千億円の損失が見込まれるため、新たな原発建設の受注を取り止め、軸足を原発建設から原発の保守、廃炉に移すと発表しました(1月29日報道)。東芝は、子会社ウエスティングハウス・エレクトリック(米国)を通じて、米国の原発建設会社CB&Iストーン・アンド・ウエブスターを2015年に買収しましたが、その際、同社の資産価値や技術能力を杜撰に評価したため、巨大損失が発生する事態となりました。福島原発事故後の原発建設の停滞、安全基準の厳格化などによる原発建設費の高騰なども東芝の破綻に拍車をかけました。

・それでも東芝は、これまで事実を隠ぺいし、米原子力事業は好調としてきました。今後は、虎の子である半導体事業も切り売りするといわれています。一般には、海外からの資金導入も考えられますが、原発の重要技術の海外流出を嫌う政府は難色を示しています。国策でもある原発事業は、技術流出を防ぐ観点だけでなく、各種の秘密保持の観点からも、容易に撤退や売却が出来ません。東芝は、引くも進むもままならない状況にあります。

★政治面での杜撰傲慢横暴

◆政府は福島からの避難者を汚染地域に帰還させる方針

・政府は、昨年7月、1年間の空間放射線量が20ミリSv/年(mSv/y)以下になった地域の避難指示を解除し、避難者を帰還させると発表しました。この線量は、日本の空間線量の平均値0.28 mSv/yの約70倍であり、チェルノブイリの移住義務基準5 mSv/yに比べても極めて高いと言えます。また、避難指示が解除された地域の電気、ガス、水道、交通網などの生活基盤の整備や、医療、介護などの生活関連サービスも復旧したとするには程遠い状態にあります。したがって、帰還の意志のある住民は少数にとどまり、ほとんどが高齢者です。今後、消防団活動、共同墓地の手入れなどの共同作業の担い手が不足し、後継者不足で地域が成り立たなくなることは明らかです。このような状況でも、強引に帰還を進めようとする政府は、帰還に応じない人への支援の打ち切りの恫喝も行っています。一方、福島県は、政府の意を受けて、自主避難者支援の打ち切りを決定しました。何れも、東電や政府の賠償負担や生活支援支出の軽減のため、責任回避のためです。人々の安全や生活の安寧(あんねい)を優先する考えは、いささかもありません。原発事故は、このような悲惨を産みます。再び事故が起こる前に全廃しなければなりません。

・本来、原発を推進した政府や原子力ムラに、避難解除をうんぬんする資格はありません。彼らは、事故の責任の重さを噛みしめ、誠意ある償いに専念すべきです。避難解除を決定するのは、あくまでも住民でなければなりません。しかし、政府・与党は、住民の声を聴く前に、彼らの避難区域解除案を既定路線として新聞発表するなど、住民切り捨ての態度に終始しています。政府、電力会社の傲慢、横暴です。

◆最も杜撰な科学技術政策=「もんじゅ」の廃炉を傲慢で横暴な政府までが正式決定

・「もんじゅ」は、多くの技術的な無謀性、困難性、危険性の指摘を無視して、約6,000億円をかけて建設され、1991年に運転を開始しましたが、1995年にナトリウム漏れ事故を起こし、2010年には重さ3トンの炉内中継装置の落下事故を起こし、近年は1万件を上回る点検漏れを指摘されています。「もんじゅ」は、今までに、少なくとも1兆2千億円を浪費し、今でも年間200億円を無駄遣いしています。それでも、運転に漕ぎ着けられない「もんじゅ」が、現代科学技術で制御できる装置でないことは明らかです。その「もんじゅ」を、「夢の原子炉」と偽って国民を騙し続けようとするから、事故や点検漏れが多発し、事故や違反を隠ぺいせざるを得なかったのです。「もんじゅ」は、傲慢で横暴な政府や原子力ムラが進めた杜撰極まりない政策の象徴です。その象徴が破たんしたのです。

それでも、政府は、看板の掛け替えによって、高速炉を維持し、核燃料サイクルを推進しようとしています。政府は、破綻した「もんじゅ」だけを切り捨て、それによって原子力政策への不信の矛先(ほこさき)をかわし、別の高速炉計画を立ち上げ、荒唐無稽な核燃料サイクルを推進し、全ての原発のプルサーマル化によって、プルトニウム利用に突っ走ろうとしています。とくに、原子力政策全般を取り仕切る経済産業省は、「もんじゅ」なしでも成立する核燃料サイクルのシナリオをアピールし始めました。「もんじゅ」で制御不可能が実証された高速増殖炉についても、これを断念するどころか、「高速炉開発会議」を新設して、その開発計画を存続させようとしています。また、高速増殖炉、高速炉の存続とプルトニウム利用のために、使用済み核燃料の再処理を含む核燃料サイクルを推進しようとしています。その具体例として、超老朽高速実験炉「常陽」の再稼働、フランスの高速炉(アストリッド)での共同研究への参加などを目論んでいます。なお、アストリッドの開発費は総額約5700億円を要する(今後膨れ上がる可能性あり)とされ、フランス政府は、日本に半額負担を要請しています。

・この原子力政策は、戦争になった時の基盤電源を原発で確保し、核兵器の開発を進めようとする政府の姿勢の表われです。

脱原発、反原発の民意を、断固とした行動で司法に示し、
民意に敵対する電力会社、政府を糾弾しましょう!
2017年を原発全廃へ向かう年へ! 経済優先と決別し、
人が大切にされる社会を実現しましょう!

若狭の原発を考える会(連絡先・木原壯林 090-1965-7102)
配布協力:再稼働阻止全国ネットワーク

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