◆大企業や大組織が次々に不正・トラブル

【2017年11月10日,京都キンカンで配付。】

教育破壊、労働環境破壊、社会構造破壊の付けが回ってきた

◆近年、大企業や大組織の不正やトラブルが急増している。「もんじゅ」の1万件近い点検漏れ、三菱自動車の燃費データ改ざん、東芝の放漫経営、クレーン倒壊など関電の考えられないほど稚拙な多数のトラブル、タカタの不良品製造による経営破たん、原子力機構のプルトニウム杜撰管理・汚染事故、神戸製鋼のデータ改ざん、日産、スバルの無資格検査、在日米軍機や自衛隊機の相次ぐ墜落・炎上など、枚挙のいとまがない。

◆金儲けのみに突っ走る日本資本主義の倫理や技術は崩壊し、地に落ちていることを物語る。岸、佐藤、中曽根、小泉、安倍らが、60年にわたって続けた人間性無視の政策、すなわち、極端な合理化、派遣労働、非正規雇用の助長、過剰な科学技術依存、金融(株価)操作、後先考えぬ教育破壊、労働組合破壊、農業破壊、社会構造破壊の付けが回ってきたのである。

素材メーカー・神戸製鋼所のデータ改ざんの影響は深刻

◆神戸製鋼所は10月8日、自動車や航空機などに使われている製品の一部について、強度などを示す検査証明書のデータを書き換え、契約した製品仕様に適合しているように見せかけて出荷していた不正が判明したと発表した。

◆データが改ざんされていたのは、2016年9月から17年8月末までに神戸製鋼が出荷したアルミ製品や銅製品など。広報担当者によると、同社がこの期間に出荷したアルミ・銅製品の4%に相当し、出荷先は約200社に上る。共同通信によれば、不正は組織的に約10年前から行われていたという。中には、東京電力福島第二原発へ納入された銅合金の配管もあったが、東電は「未使用で、発電所の安全に問題はない」としている。

◆神戸製鋼所はさらに10月13日、アルミ製品などで発覚した一連の検査データの改ざんが新たに9製品であったことを発表した。また、それまで否定していた主力の鉄鋼事業でも不正があったことも明らかにした。問題のあった製品の出荷先は国内外の約500社に広がっている。

◆神戸製鋼所の製品を使用する会社は、国内外の航空機、自動車、鉄道、造船、原子力など極めて広分野である。航空機では三菱重工、自動車ではトヨタ、マツダ、スバルなど、鉄道ではJR東海(新幹線)などが含まれる。

◆神戸製鋼所では、10月26日、新たな不正がまた発覚し、一部の銅製品で日本工業規格(JIS)の認証が取り消された。同社は不正があった製品の納入先の8割超で安全性を確認したと発表したが、新たな不正が次々に見つかる事態となり、信用失墜は免れず、取引先が発注先を他社に変更する動きが広がる可能性がある。海外では米司法当局が調査に乗り出し、罰金や制裁金を科されるリスクもある。

◆JIS認証を取り消されたのは、子会社の「コベルコマテリアル銅管」が生産した熱交換パイプに使われる銅管で、「強度の下限を外れたのに数値を書き換えていた」という。認証取り消しにより同社はこの銅管にJISマークを表示できなくなる。

アルミ、銅、鉄鋼などの素材は、極めて多彩な製品に使われるから、素材の性質に関するデータの改ざんは、広範な「ものづくり」の信頼失墜を招き、製造業の根底を揺るがしている。したがって、この不正は、日本資本主義崩壊の引き金になりかねない

【神戸製鋼所】
■ 神戸の総合商社「鈴木商店」が鉄鋼会社「小林製鋼所」を買収し、1905年に「神戸製鋼所」として創業した。鉄鋼業界では新日鉄住金、JFEスチールに次ぐ国内3 位。事業の多角化を進めており、鉄鋼やアルミ・銅などの「素材事業」、建設機械などの「機械事業」、「電力事業」を3 本柱に据えている。登記上の本社は神戸市。東京都品川区にも東京本社を置く。安倍晋三首相が79年から3年間、社員として在籍していた。2017 年3 月期の連結売上高は1兆6958億円、最終(当期)損益は230億4500万円の赤字。赤字は2年連続。連結従業員数は3万6951人(17年3月末)。

神戸製鋼所のデータ改ざんの深刻さ

◆神戸製鋼所のデータ改ざんは、次のような深刻な問題を含んでいる。
[この件について、Yahoo知恵袋でのtheworldmayumiさんの質問(10月9日)に対するjinszqnさんの回答(10月15日)を参照した。]

  1. 神戸製鋼所でデータが改ざんされた期間、対象となった製品などを特定できるか。できなければ、リコールなどの対応が困難。また、データがねつ造された製品について、実際に測定された強度データはあるのか。測定データがあれば、対処の仕方も考えられるが、なければ、どう対応するかの方針も立たない。
  2. さらに深刻な問題は、
    • ①神戸製鋼所製というだけで、全ての製品が信用されなくなる。
    • ②仮に強度値が実際上は安全な範囲にあっても、自動車や飛行機など、あらゆる製品を、そのまま使い続けることには不安が伴うし、品質違反になってしまう。そうなれば、全面リコール。特定部品の交換ならまだしも、全ての製品を作り直すことになり、パニック。神鋼製品の受入先も、リコール対応のために工数(仕事量)を割かなければならなくなる。
    • ③神戸製鋼所には、与えられた仕様を達成できる技術がないと疑われる。
  3. 分析値などの改ざんを見抜くことは、かなり難しい。分析者の良心にかかる。例えば、分析を依頼した測定会社が測定値を保証するはんこをついた分析値を持って来たら、普通はそれを信用する。会社の内部に品質管理部門があって、そこが定期的に抜き打ち検査してクロスチェックしていない限り、改ざんを見抜けない。もし、会社ぐるみで、経営のためにデータ改ざんに目をつむる体質があれば、事態は極めて深刻である。

神戸製綱所は原子炉も作っている会社

◆神戸製鋼所は、同社のウエブサイトで、次のように原子力への貢献を宣伝している。『神戸製鋼グループは、鉄鋼、溶接、アルミ・銅などの「素材系事業」、産業機械 、建設機械、資源・エンジニアリング、環境ソリューションなどの「機械系事業 」を中心に、さまざまな事業を展開し、社会の根幹を支える「ものづくり力」の推進 、強化に取り組んでいます。地球温暖化対策としてさまざまなエネルギーが見直されるなか、原子力産業はエネルギー供給の中核として、今後益々その重要性を増し、より一層の信頼性 、安全性の確保が求められます。神戸製鋼グループは、この分野においても「ものづくり力」を発揮し、独自の特色ある「オンリーワン」を追求し、これらを通じてグローバルな社会貢献を目指していきます。』

◆以下は、ウェブサイトで紹介されている神戸製鋼グループの宣伝する「独創的な技術力」である。

  • ジルカロイ被覆管[世界有数のジルカロイ被覆管メーカー]
  • 原子炉・圧力容器部材、格納容器部材[神戸製鋼グループ製作による世界最大級の13,000トンの大型水圧プレスおよび独自開発の特殊鍛造技術によって、原子炉容器用部材をはじめ蒸気発生器用部品などを製造。高級鋼板は、製品質量最大 33トン、幅最大 4,500 mm、長さ最大25,000 mmまで製造可能であり、格納容器などに使用できる。]
  • 原子炉機器用材料[総合素材メーカーとして原子炉や周辺機器用に様々な材料を供給。例えば、制御棒駆動用ステンレス鋼管、給水加熱器用ステンレス鋼管、蒸気タービンブレード材、チタン製冷却管、原子炉・炉内構造物や冷却水循環用ポンプ部品、各種熱交換器伝熱管、各種の原子炉機器に使用される厚鋼板、溶接材料など]
  • 原子炉機器[PWR用上蓋、湿分分離加熱器等の熱交換器類、電気ボイラー、水電解式高純度水素酸素発生装置など]
  • 溶接材料と技術[原子炉圧力容器の製造から原子力施設の建設まで、溶接材料は幅広く使用されており、国内のほとんどの原子力プラントへの納入実績があり、海外の原子力プラントでも溶接材料を採用]
  • 原子炉建設に係る材料・機器、周辺機器[原子力発電所や原子力関連施設の建設に必要な鉄筋の材料、建設工法の開発、原子炉建屋の建設に必要な厚鋼板、建設工事を支援する超大型クローラクレーンや各種油圧ショ ベル、汎用圧縮機など]
  • 使用済燃料SF等の輸送・貯蔵[鍛造材料、ホウ素含有材料および溶接等の製造技術を組み合わせ、SFおよび放射性廃棄物の輸送・貯蔵容器の設計・製造。原子力発電所から再処理施設等へのSF輸送用大型鍛造キャスク200 基以上の出荷実績。ガラス固化体輸送容器も納入。高性能ホウ素材料の開発・製造、PWR 炉水用にも供給]
  • 再処理関連の原子力プラントと設備[日本原子力研究開発機構東海再処理工場(TRP)では、低レベル放射性廃棄物処理技術開発施設等の気体・液体・固体状の各種廃棄物を対象に多数の処理設備・プラントの建設実績、日本原燃六ヶ所再処理施設(RRP)では、チャ ンネルボックス等の放射性廃棄物の遠隔ハンドリングと処理・貯蔵システムを開発・供給、使用済燃料ジルカロイ被覆管剪断片、廃ヨウ素フィルタ等の減容・安定化処理の開発]
  • 原燃サイクル関連の原子力プラントと設備[RRPでは使用済燃料輸送容器保守施設を建設、日本原子力研究開発機構東海研究開発センターには可燃物の焼却炉と雑固体のプラズマ溶融炉を納入、TRPでは、酸回収蒸発缶を製作]
  • 放射性廃棄物の処理処分[各種の水中ロボットによる減容処理装置や焼却炉前処理設備をはじめとする発電所廃棄物の処理システムを供給、低レベル放射性廃棄物(LLW)や高レベル放射性廃棄物(HLW)の処分場で使用する処分容器を試作、地下深部の環境を模擬した地下環境シミュレーション設備]
  • 核融合・ビームライン(非磁性鋼材、超電導線材および超電導マグネットを供給、大強度陽子加速器施設(J-PARC)ビームラインの機器として、 高速、低 速チョッパー、真空散乱槽などを供給)

(チラシ製作者注;原発の本体や部品に使われている素材や製品の検査データは改ざんされた可能性がある。)

神戸製鋼所製品の関わる原子力関係トラブルの例

◆神戸製鋼所は、原子力関係への材料供給でも以下の例のようなトラブルを引き起こしていた(順不同)

  • 福島第二原発に出荷されていた二次系配管の一部について、長さのチェックを手抜き。
  • ウラン濃縮プラント用遠心分離器材料の検査データを捏造。
  • 東北電力女川1号機の使用済燃料チャネルボックスで不適正溶接に起因する腐蝕(2016年6月)。使用済燃料プールに貯蔵保管している全ての燃料集合体861体中9体(6体が神戸製鋼所製)のチャンネルボックス(燃料集合体を覆うジルコニウム合金でできた四角い筒で、燃料集合体内の冷却材流路の確保、制御棒のガイドなどの機能を持つ)上部のクリップといわれる部分に欠損があることを確認された。溶接が不適切であったため、腐蝕が発生し欠損に至ったもの。
  • 使用済燃料輸送容器中のレジンを含む遮蔽材を、検査データを改ざんして取り付け、出荷(1998年)。
    (円柱状の使用済燃料輸送容器は強度部材は鋼鉄製だが、中の使用済燃料から出る中性子を遮蔽する材料としてレジンを使っている。高分子化合物であるレジンは大量の水素原子を含むため、中性子を効率よく遮蔽できる。)

原子力規制委員会(規制委)は、
稼働中の原発の即時停止と
全原子力施設の総点検を指導せよ!

◆神戸製鋼所の供給部品を使っていない原発はおそらく日本には一つもない。部品の中には、安全上重要な機器類を構成するものも多い。再検査は必須である。規制委に、現在動いている原発を即時停止させること、全ての原発の検査を実施すことを要求しよう!

◆「新規制基準」には、原発で検査偽装やデータ改ざん、検査しないで出荷された製品が使用されていても、原発の運転停止を命じる明確な規定はない。しかし、原発が原子炉等規制法の定める検査をせず(検査合格証を得ず)に動かした場合は、直ちに運転の停止を命ずる規定があるから、メーカーが製品出荷検査を偽装したり行わなかったりしたら、その段階で直ちに運転の停止をすることと、メーカーに全賠償責任を負わせるようにすべきである。


12.3大飯原発うごかすな!現地集会・町内デモ
大飯原発3,4号機の再稼働を阻止し、
1,2号機の即時廃炉を実現するために、
ご結集下さい

日 時:2017年12月3日(日)13時~
場 所:おおい町総合町民センター(町役場横)、集会後町内デモ
主 催:大飯原発うごかすな!実行委員会
呼びかけ:原子力発電に反対する福井県民会議、若狭の原発を考える会、ふるさとを守る高浜・おおいの会
京都、大阪、滋賀、兵庫からバスを配車する予定です(下記連絡先にお問い合わせください)。
連絡先:橋田090-5676-7068(京都・大阪)、木戸(恵) 090-9213-7395(滋賀)、高橋 090-5886-8364(兵庫)


2017年11月10日

若狭の原発を考える会(連絡先・木原壯林 090-1965-7102)

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◆12.3 大飯原発うごかすな!現地全国集会の案内

  • 時間…13:30~
  • 場所…おおい町総合町民センター(おおい町役場横)
  • 集会後,デモ。
  • 主催…大飯原発うごかすな!実行委員会
  • 呼びかけ…原子力発電に反対する福井県民会議,若狭の原発を考える会,ふるさとを守る高浜・おおいの会
  • 連絡先:宮下正一(原子力発電に反対する福井県民会議),木原壯林(若狭の原発を考える会)
  • 集会チラシ,くわしくは→こちら
  • 参加方法については ↓ ↓ 。ただし,下記メールでも可。
    滋賀→木戸さん。keikokido@maia.eonet.ne.jp
    京都・大阪→橋田さん。dkddw406@kyoto.zaq.ne.jp        ↓

◆11/1,高浜原発運転差止仮処分第3回審尋の報告

原発賠償関西訴訟の支援MLに
高橋武三 さんが投稿 [kansai-supporters:3995]

大阪地裁>11/1 高浜原発運転差止仮処分第3回審尋 報告

11月1日、11時から大阪地裁で水戸喜世子さんの高浜原発運転差止仮処分第3
回審尋が開かれました。
審尋なので一般傍聴はできませんが、大阪地裁記者クラブでの記者会見は傍
聴できるので参加しました。
11時から始まり、約30分程で終わると思って記者室で待っていましたが、1
時間かかりました。
関電が膨大な反証を書面でしてきたからだそうです。

▲大阪地裁 記者室 審尋後の記者会見 2017.11.1 右端・原告の水戸さん

ミサイルの破壊措置命令が出ているのだから、対策がとられていない高浜原発はまず運転を止める必要があるとの原告主張に対して、関電の反論は次のようだったとのこと。

・ミサイルの標的はアメリカであって、日本ではない。(撃ってこない)
・武力攻撃事態対処法があり、それで対処するから、その時に原発はとめれ
ばよい。(それまでは動かしていてもよい)
・今のミサイルでは、命中精度の指数であるCEP(半数必中界)は2000~3000
mで正確ではない。(当たらない)
・あの配管、このバルブ、新基準で安全対策している。(当たっても大丈夫)

関電はイージス艦のSM3とPAC3の二段階防衛で大丈夫、
原発を正確に狙うほどの命中精度はない、
万一落ちてきて、配管などが破壊されても対処できるので大丈夫、
ということです。

これに対して、河合弁護士らは口頭で反論されたそうです。

高浜原発には事前にPAC3は配置されていないのだから、7分で飛んでくるミ
サイルをPAC3で迎撃するのは難しい。
(関電はPAC3の配置を防衛省に問い合わせたが「軍事秘密」ということで教
えてもらえなかったと釈明したそうです)
CEPに関しての米国の論文は昨年のもので、この1年で飛躍的に精度が上がり、
今は命中精度の誤差は7mと言われている。
ミサイルの弾頭には爆弾が搭載されている。
あの配管が、このバルブが、という話ではなく広範囲に機器・設備は破壊さ
れる。

裁判官は、自分たちが分からない点は熱心に質問(求釈明)されて、フラン
クに審尋は進められたそうです。

次回審尋は12月6日、1月23日に行われます。
これに対して関電は、引き延ばして時間稼ぎをしたいのですが、裁判官は1
月23日をもって終結すると明言されたそうです。

◆審尋予定
12月 6日 水曜日 午後 4時30分~,
1月23日 火曜日 午前10時~