◆原発に関わる最近の出来事

【2017年12月1日,京都キンカンで配付。】

1.またも「原子力ムラ」体質を暴露

核ごみ処分地意見交換会に謝礼を約束した学生や原燃社員を動員

◆経産省(資源エネルギー庁)は7月28日、原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)について、最終処分場の候補地となり得る地域を示した「科学的特性マップ」を公表した。日本の基礎自治体約1,750のうち、約900が安全に処分できる可能性が高い地域にあたるという。日本の陸域の約3割を占める。(チラシ作成者注;地震、火山大国に処分場適地があるはずがない:このマップには科学性のかけらもない)。経産省はマップをもとに9月から自治体への説明(意見交換会)を始め、候補地の選定作業に入っている。

◆この意見交換会の一部会場では、主催した原子力発電環境整備機構の孫請け会社が、謝礼を約束して学生を動員したことが判明した。例えば、11月6日にさいたま市で開かれた会に、1人1万円の謝礼を約束して学生12人を動員した。また、4都府県で1人当たり5千円の謝礼を約束した27人を参加させた。11月24日には、核燃料サイクル施設を運営する日本原燃の社員が「情報収集の一環」として参加していたことも明らかとなった。利害関係者の望む方向に議論が歪められる可能性が大きい。原発導入の初期から「原子力ムラ」が採用してきた常套手段(=金銭バラマキによる賛成派獲得、スパイ行為による反対派排除)をまたも採用したことになる。

2.老朽東海第2原発も運転延長を申請

老朽原発の運転延長は、安倍政権の戦争政策への迎合

◆日本原子力発電(日本原電)は、11月24日、来年11月で運転開始から40年になる東海第2原発について、20年の運転延長を原子力規制委員会に申請した。事故を起こした福島原発と同型の沸騰水型の運転延長申請は初めて。関電の老朽原発・高浜1、2号機、美浜3号機(いずれも加圧水型)の運転延長は認可されており、「原発の運転期間は減速40年」としたルールの空洞化である。これは、安倍政権が目指す「2030年にベースロード電源(チラシ作成者注;戦争するために最低限必要な電源)として、原発電力を20~22%とする」という政策に迎合するためである(チラシ作成者注;老朽原発を動かさなければ、この目標を達成できない)。

◆東海第2原発の再稼働審査は、ほぼ終了したと言われるが、安全対策費は当初想定(780億円)の2倍以上の約1,800億円に膨らんでいる。(チラシ作成者注;老朽原発再稼働は経済的には成り立たない。したがって、老朽原発再稼働は、戦争という非常時を想定したものといえる。その費用は、電気料金と税金でまかなわれる)。安全対策費高騰の主な理由は、津波対策として、盛り土ではなく、鉄筋コンクリート製防潮壁の建設が求められたこと、また、老朽原発特有の問題として、総延長400 km の電気ケーブルを燃えにくくする工事が求められたことである。日本原電は、原発専業であり、他の発電法による発電収入は得られないので、今後、資金調達能力が問題となる。なお、規制委は、安定的な資金調達が確認できない場合は、再稼働審査の合否判断をしないとしている。

◆一方、東海原発の場合、重大事故時に避難対象となる30 km 圏内の住民数が全国最多の96万人で、避難計画の策定ができる筈もなく、地元同意の見通しも立っていない。

◆関連して、10月中旬に、老朽原発・大飯原発1、2号機(1979年3月、12月運転開始)の廃炉を、関電が検討していると報道された。(遅くとも今年中に運転延長の申請が出されなければ、運転延長審査を期限内に終えることが出来ず、必然的に廃炉となる)。廃炉が決定されれば、100万キロワット超級大型原発では、福島事故炉を除いて、初である。安全対策費の高騰が理由とされる。福島事故の大きな犠牲の上に、脱原発、反原発を求める市民運動の盛り上がりがあり、福井地裁、大津地裁での原発運転を認めない画期的な判決があって、電力会社が安全対策に膨大な費用をつぎ込まなければならなくなったためであり、市民運動、裁判闘争の勝利ともいえる。ただし、老朽原発の廃炉と引き換えに、原発の建て替えや新設を企む動きもあり、警戒を要する。

3.金儲け第一の大企業、倫理や技術は崩壊し、地に落ちている

素材データの改ざん、捏造、自動車の不正検査・・・・等々

◆原発の再稼動を進める電力会社は、傲慢で、事故だらけで、たるみ切り、トラブル続きの企業である。トラブルの急増は、電力会社に限ったものではない。最近では、東芝の放漫経営、神戸製鋼、三菱マテリアルズ、東レの関連企業のデータ改ざん、日産やスバルの不正検査、在日米軍機や自衛隊機の相次ぐ墜落・炎上など、枚挙のいとまがない。

◆金儲けにのみに突っ走る、日本資本主義の倫理や技術は崩壊し、地に落ちていることを物語っている。岸、佐藤、中曽根、小泉、安倍らが、50年以上にわたって続けた人間性無視の政策、すなわち、極端な合理化、派遣労働、非正規雇用の助長、過剰な科学技術依存、後先考えぬ教育破壊、労働組合破壊、農業破壊、社会構造破壊の付けが回ってきたのだ。

データを改ざん、捏造された素材が原発や汚染水タンクにも?
玄海原発3、4号機、大飯原発3、4号機の再稼働は2か月程度遅れ

◆九州電力は、原子力規制委員会の要請で調査した玄海原発3、4号機について、原子炉格納容器の鉄筋や重要装置の溶接材などに神戸製鋼の製品が使用されていたことを確認したと発表した(11月22日。ただし、九電は、不正が確認された工場とは別の工場で生産されたものという)。このため、調査が必要となり、1月に企まれていた3号機の再稼働は2月以降に遅れることになった。3号機と同時に規制委の審査に合格した(全審査終了は9月14日)4号機の再稼働も、来年3月に企てられていたが、連動して遅れる。

◆同様に、大飯原発3、4号機でも神戸製鋼製の部品が使われていることが明らかになり(11月30日)、現在行われている「原子炉の使用前検査」が遅れるため、再稼働も2か月程度遅れ、3号機が3月、4号機が5月の再稼働になると関電が発表した。

◆一方、東京電力福島原発事故で増え続ける汚染水を敷地内で貯蔵しているタンク約850基中の約730基の「溶接型」タンクにも神戸製鋼が製造した部品が使われていることが明らかになった(11月14日。ただし、東電は、不正が確認された工場とは別の工場で生産されたものと発表)。ほとんどの溶接部で使われていて、腐蝕→破損による汚染水漏れが懸念される。

4.再稼働ありき、空約束下の茶番劇

大飯原発3、4号機の再稼働に福井県知事同意

◆11月27日、西川福井県知事は、脱原発、反原発の圧倒的な民意を蹂躙して、大飯原発3,4号機の再稼働に同意した。同知事は、判断に当たり、関電に使用済み核燃料の中間貯蔵施設の計画を具体化するよう求めていたが、11月23日に岩根関電社長が「18年中に計画を示す方針」という、実行に何の保証もない、空約束をしたことで同意に踏み切った。再稼働ありきの姿勢は明白である。なお、知事は、11月25~26日、中川原子力防災担当相、世耕経産相と会談し、2基の再稼働への理解を求められ「県民に信頼される判断をしたい」と述べていた。(チラシ作成者注;使用済み核燃料の貯蔵を喜んで引き受ける場所があるはずがない。使用済み燃料を中間貯蔵地に移し、空いた燃料プールを使って、さらに原発運転を続けようとする企みを許してはならない)。

◆2基の再稼働には、すでに、おおい町と福井県議会が同意している。この県知事の同意で、再稼働に向けた地元手続きは完了したことになり、関電は、来年1月中旬の3号機再稼働、3月中旬の4号機再稼働を企んでいる(前述のように、関電は11月30日時点で2か月遅延を発表)。地元からは、重大事故時の避難に関する不安などが、噴出している。

◆高浜原発3、4号機再稼働前の昨年8月には、「最大級の避難訓練」といわれた訓練が行われた。この訓練では、やや強い風のため、船は出せず、ヘリコプターは飛ばせなかったばかりでなく、訓練に参加したといわれる1万人弱のほとんどは自宅待機であり、実際に県外に避難したのは200数10人のみであった。それも、ピクニックにでも出かけるような避難訓練であり、原発重大事故は2度と帰れない故郷を作るという危機感は全くなかった。さらに、原発事故は、極めて広域に及び、若狭のみならず、京都、滋賀、大阪などの住民数100万人の避難の可能性、琵琶湖が汚染して、1450万人の飲用水が失われることも念頭になかった。福島事故に学んだ訓練とは、ほど遠いものであり、再稼働のための手続きとしか考えられないものであった。しかし、今回の大飯原発3、4号機の再稼働に当たっては、このような手続き的な避難訓練も行われないまま、福井県知事の同意を得ている。周辺府県や市町村の意見は、完全に無視されている。

◆大飯原発に関する緊急防護措置区域(UPZ;概ね30 km 圏内)の市町村は、原発の安全対策の推進を求め、国の避難計画などの事故対策の実効性に関する疑問や焦りも表明している。

◆大飯原発3、4号機が再稼働されれば、直線距離にして14 km しか離れていない近接した高浜原発と合わせて、2つの原発が稼働することになり、新規制基準下では初めてのケースとなる。地震や津波の被害が一方の原発だけて生じるとは考えられず、同時事故となれば、避難は一層困難になり(両原発に挟まれた高浜町役場周辺の住民は、東西どちらに逃げても事故炉に向かって逃げることになる)、原発集中立地の危険性は特に深刻である。

人類の手に負えず、人類に不要な原発を動かして、大きな犠牲を
払うこと、事故の不安に慄(おのの)くことはありません!
大飯原発3、4号機の再稼働を阻止し、原発全廃を勝ち取りましょう!


12.3大飯原発うごかすな!現地集会・町内デモ

日 時:2017年12月3日(日)13時~
場 所:おおい町総合町民センター(町役場横)、集会後町内デモ
主 催:大飯原発うごかすな!実行委員会
呼びかけ:原子力発電に反対する福井県民会議、若狭の原発を考える会、ふるさとを守る高浜・おおいの会


STOP! 伊方原発 高松集会

日 時:2017年12月10日(日)13時~
場 所:高松市JR高松駅前広場、集会後デモ
主 催:四国4県共同主催[脱原発アクションin 香川、グリーン市民ネットワーク高知、原発さよなら四国ネットワーク(愛媛)、脱原発市民ネットワーク徳島]


上記の2集会には関西からバスを配車します。乗車ご希望の方は、下記連絡先(木原)まで。


2017年12月1日発行

若狭の原発を考える会(連絡先・木原壯林 090-1965-7102)

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