◆関電、老朽原発再稼働の延期を発表!

【2019年2月8日,京都キンカンで配付】

関電、老朽原発再稼働の延期を発表!
さらに追撃し、原発全廃を勝ち取ろう!

◆原発は、一たび重大事故を起こせば、生活を奪い、職場を奪い、農地を奪い、海を奪い、故郷を奪い、人の命と尊厳を奪い去る装置であることを、チェルノブイリ、福島の原発事故が大きな犠牲の上に教えています。一方、福島事故以降の8年間の経験によって、原発は無くても何の支障もないことが実証されています。そのため、脱原発、反原発は圧倒的な民意となっています。

◆それでも、政府や電力会社は、民意を蹂躙しながら、原発再稼働を強行しています。

原発再稼働時にトラブル多発

◆今までに再稼働した原発の多くが、再稼働時にトラブルを起こしています。このことは、原発の点検・保守や安全維持の困難さを示唆し、配管の腐食や減肉、部品の摩耗などが進んでいることを示しています。また、傲慢で安全性を軽視することに慣れ切り、緊張感に欠けた電力会社が原発を運転する能力・資格を有していないことを実証しています。

◆さらに、原子力規制委員会(規制委)が適合とした多くの原発が再稼働前後にトラブルを起こした事実は、原発の再稼働にお墨付きを与えた「新規制基準」が極めていい加減な基準であり、規制委の審査が無責任極まりないことを物語っています。

原発事故の確率は老朽化で急増

◆原発は事故率が高い装置ですが、老朽化すると、重大事故の確率が急増します。例えば、高温、高圧、高放射線(とくに中性子)に長年さらされた圧力容器、配管等では、脆化(もろくなること)、金属疲労、腐食が進んでいるからです。中でも、交換することが出来ない圧力容器や配管の老朽化は深刻です。

◆また、建設時には適当とされたが、現在の基準では不適当と考えられる部分が老朽原発には多数ありますが、全てが見直され、交換されているとは言い難いことも問題です。地震の大きさを過小評価していた時代に作られた構造物、配管の中には、交換不可能なもの(圧力容器など)があります。

老朽原発再稼働の画策とその意図

◆関電は、運転開始後40年をはるかに超え、危険度の高い老朽原発・高浜1号機(本年で45年超え)、2号機(同44年超え)、美浜3号機(同43年超え)まで運転延長・再稼働させようとし、政府はこれを容認しようとしています。

◆老朽原発の運転延長は、出力が小さい原発や安全対策ができそうにもない原発は切り捨て、残る既存の原発全ての運転を60年まで延長し、2030年に原発電力を基盤電源として20~22%にしようとする安倍政権のエネルギー基本計画に迎合するためです。

◆原発の40年超え運転は「例外中の例外」としていた政府はこの約束も反故にしようとしているのです。

◆エネルギー基本計画は、
①電力会社や原発産業などの大企業に暴利を与え、
②核兵器の原料プルトニウムを生産し、
③戦争になったときの基盤電力を国内で調達できる電源(原発、石炭火力、再生可能エネルギー)で確保する
ための計画です。すなわち、老朽原発の再稼働は「大資本に奉仕する国造り、戦争出来る国造り」の一環として行われているのです。

関電は老朽原発再稼働を延期

◆関電は、今年9月から来年にかけての老朽原発再稼働を画策してきましたが、2月4日、この計画は半年から9カ月遅れると発表しました。一昨年のクレーン倒壊事故による安全対策工事の遅れや使用済み燃料プールの耐震化工事の長期化が理由です。この延期によって、1080憶円の減収になると報道されています。

◆まともに工事計画を立てる能力もなく、トラブル続きの関電に老朽原発を安全に運転できるはずがありません。さらに、脱原発・反原発の行動を強化して、老朽原発の稼働を阻止しなければなりません。

脱原発、反原発を求める運動は
勝利しつつあります。

◆安倍政権は、福島原発事故の収拾の目途も立たないにもかかわらず、原発の再稼働を強行しています。人の命と尊厳をないがしろにするものです。また、脱原発に向かう、世界の潮流に逆らうものでもあります。しかも、原発稼働によって蓄積する使用済み核燃料は行き場もないのです。

◆原発の再稼働を許してしまったことは悔しいことですが、それでも、脱原発、反原発運動は、以下のように着々と成果を上げていると言えます。

◆今、圧倒的な脱原発、反原発の民意と、それに後押しされた大衆運動の展開のために、膨大な費用をかけて安全対策を施さなければ、原発を稼働させることができなくなり、安全対策費がとくに膨大な老朽原発は廃炉に追いこまれています。そのため、福島原発事故当時、国内に54基あった稼働可能な原発は、33基にまで減少しています。

◆脱原発、反原発の大衆運動は、国内だけでなく世界にも拡がり、世界的にも安全対策費を高騰させ、最近では、三菱がトルコでの原発建設を断念し、日立がイギリスでの原発建設計画を凍結するに至っています。

◆安倍政権は、海外での原発建設を「インフラ輸出の柱」として推進してきましたが、その妄想の全てが頓挫したことになります。原発は、経済的にも破綻しているのです。このことは、大西経団連会長の新年からの右往左往の発言にも象徴的に表れています。

老朽原発再稼働阻止を突破口に、
原発全廃を勝ち取ろう!

◆先述の高浜1、2号機、美浜3号機の再稼働時期の延期は、老朽原発の安全対策が予想以上に困難で、不測の事態を多数含んでいることを示しています。

◆老朽原発の安全対策費は、これからもさらに膨れ上がる可能性が大です。したがって、私たちの追及次第では、老朽原発の再稼働を断念させることは可能です。

◆なお。次の①、②は、最近新たに指摘されている安全対策費を高騰させる要因の例です。

① 昨年12月、規制委は、約8万年前の大山の大噴火時の若狭への火山灰降下量について、関電による「10 cm程度」とする評価は過小であると認定しました。大山からの距離が若狭と同等な京都には26 cmの堆積層が観察されています。

② 昨年12月、インドネシアでは、警報がない津波が発生しました。海底での岩盤地滑りに起因するといわれています。高浜原発の敷地は3.5 mの低地にあり、警告によって防潮ゲートを閉めなければ、津波による過酷事故が起こりかねません。高浜原発にはこのような危険性もあるのです。なお、若狭沖海底で巨大地滑りが起こった場所が見つかっています。

高浜現地全国集会、
関電包囲全国集会に大結集を!

◆40年超え運転を阻止すれば、美浜町からは即時、高浜町からは6年後に、おおい町からは14年後に、原発がゼロになります。すなわち、2033年には若狭の原発を全廃できます。

◆以下にご案内のように、「原発うごかすな実行委員会@関西・福井」は、3月24日に原発現地の高浜町で、老朽原発全廃を目指す「現地全国集会」を、また、5月19日には「関電包囲全国集会」を大阪で開催します。これらの集会は、今までとは格段に大きな規模で開催したいと考えています。また、これらの集会を成功に導くために、1000を超える団体、個人のご賛同を得たいと考えていますので、皆様の多大なご賛同、ご支援、ご参加をお願いします。


老朽高浜原発1、2号機、美浜原発3号機再稼動阻止!

3.24高浜現地全国集会、5.19関電包囲全国集会

・主催…原発うごかすな!実行委員会@関西・福井
ご賛同、ご参加をお願いします。
ご賛同戴ける方は、下記事項を本チラシ末尾記載の連絡先へお知らせください。

個人賛同の場合:お名前、お名前公表の可否、ご住所、電話番号、E-メールアドレス(あれば)
団体賛同の場合:団体名、団体名公表の可否、代表者名、担当者名、担当者住所・電話番号・E-メールアドレス


「3.24老朽原発うごかすな!高浜全国集会」および「5.19老朽原発うごかすな!関電包囲全国集会」へご賛同をいただいた団体、個人

(2019年2月1日現在:敬称略)
有難うございました。
引き続き賛同団体、賛同者を募集中です。
よろしくお願いします。


◆団体(72)

アジア共同行動(AWC)京都
アジア共同行動(AWC)日本連絡会議
安保関連法廃止!市民の集い
大間原発反対現地集会実行委員会
核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会
関西合同労働組合
関西合同労組大阪支部
かんなま勝手連・滋賀
管理職ユニオン・関西
基地のない平和で豊かな沖縄をめざす会
9条改憲阻止共同行動
9条ネット・滋賀
京都脱原発原告団
きょうとユニオン
グループちゃんぷる~
原子力民間規制委員会・東京
現代を問う会
原発いらない福島の女たち
原発住民運動福井・嶺南センター
原発震災を考える堺の会
原発のない社会をつくる会
原発やめよう/つながろう関西・マダム会議
神戸YWCA平和活動部
コープしが労働組合
こわすな憲法!いのちとくらし!市民デモHYOGO
さいなら原発・びわこネットワーク
さよなら原発神戸アクション
さよなら原発なら県ネット
サヨナラ原発福井ネットワーク
三里塚芝山連合空港反対同盟
市民環境研究所
社民党滋賀県連合
出版労連・出版情報関連ユニオン京都支部
自立労働組合連合
新空港反対東灘区住民の会
新社会党滋賀県本部準備会
STOP原子力★関電包囲行動
生活協同組合コープ自然派兵庫
全国金属機械労働組合港合同
全国金属機械労働組合南労会支部
全国金属機械労働組合港合同アート・アド分会
全国金属機械労働組合港合同サンコー分会
戦争をさせない1000人委員会・滋賀
脱原発 明石・たこの会
脱原発アクションin香川
脱原発・滋賀☆アクション
脱原発市民ウォークin滋賀実行委員会
脱原発川内テント・蓬莱塾
ちびくろ保育園
とめよう原発!!関西ネットワーク
ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン
No Base!沖縄とつながる京都の会
反原発歩こう会
反原発自治体議員・市民連盟
反原発自治体議員・市民連盟関西ブロック
阪神社会運動情報センター
反戦・反貧困・反差別共同行動
被災地雇用と生活要求者組合
ふぇみん婦人民主クラブ
福祉・介護・医療労働者組合
米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会
平和と民主主義をめざす全国交歓会・関電前プロジェクト
辺野古に基地を作らせない街頭行動
舞鶴地方労働組合協議会
未来の社会を考える仲間たち
ユニオンネットワーク・京都
40年廃炉訴訟市民の会
洛南労組連
リメンバー7.26神戸アクション
六ヶ所村に新しい風をおこす会
若狭の原発を考える会
若狭連帯行動ネットワーク


◆個人(401)

青木 道夫
青山 春江
秋田 久子
安倍 妙子
安部 哲多
阿部 正文
荒井 康祐
新居 万太
荒川 勝彦
荒木 淳子
有田 佳子
粟原 富夫
安藤 清志
安藤 眞一
安楽 知子
五十嵐 正夫
池澤 由香里
池田 清
池田 高巌
池田 宜弘
池村 奈津子
池本 秀美
井坂 洋子
石川 豊子
石田 勝啓
石田 加代
石田 隆子
石田 紀郎
石堂 太郎
和泉 健一
磯貝 恒治
一井 不二夫
一瀬 敬一郎
伊藤 邦夫
伊藤 知良
伊藤 美子
いなだ 多恵子
稲岡 宜男
稲村 守
井上 淳
井上 力
井上 浩
今泉 修
岩佐 英夫
岩村 佐栄子
植木 ゆかり
上野 知直
上山 玲子
内田 典子
内富 一
梅澤 昌子
梅村 久基
枝村 俊士
江夏 五郎
榎本 晶彦
遠藤 順子
仰木 明
大川 傳四郎
大川 なを
大木 久
大島 秀夫
大島 美智子
大竹 進
大坪 正雄
大鳥居 久仁子
大橋 直人
大橋 正継
大村 和子
大森 正子
大和田 幸嗣
大湾 みどり
大湾 宗則
小笠原 信
岡田 有生
岡田 啓子
岡田 知子
岡本 琴代
岡本 成司
小川 旦
小川 正治
奥坂 賢司
奥田 雅雄
奥野 義雄
桶谷 隆
小多 基実夫
尾上 光弘
小野 純一
折口 春夫
梶原 義行
加附 信也
加藤 康治
加藤 信夫
金丸 博
金山 顕子
加納 未央
蒲牟田 桂子
蒲牟田 宏
鴨居 守
河合 朝子
河合 清美
川越 義夫
川端 春枝
川端 善明
河原 よしみ
川辺 比呂子
川村 雅美
姜 旻宙
北側 諭
北川 哲也
北村 庄司
木戸 恵子
木戸 進次
木原 壯林
木村 一郎
木村 幸雄
木村 理恵
清原 ふみ子
草地 妙子
国山 巧
久部 恵子
久保 清隆
粂山 義隆
倉本 頼一
黒石 昌朗
黒河内 繁美
黒田 節子
けしば 誠一
光葉 敬一
河本 猛
古賀 滋
小久保 正
小西 弘泰
小橋 かおる
小林 明
小林 直文
小林 正明
小東 ゆかり
小日向 悦子
小牧 正子
小松 千代子
小山 敏夫
小山 弘
是永 宙
近藤 千恵子
西郷 南海子
斎藤 覚
斎藤 隆史
佐伯 勝夫
榊原 義道
座喜味 盛純
佐々木 郁子
佐々木 伸良
佐々木 真紀
佐竹 丹都子
沢田 たか子
繁永 幸久
市東 孝雄
篠田 美津代
四宮 大二郎
嶋 豊子
清水 晴美
庄司 惠雄
白井 美喜子
新開 純也
新宮 眞知子
陣内 恒治
菅野 逸雄
菅野 順子
杉谷 伸夫
須藤 光郎
陶山 喜代子
関本 英恵
宗 博文
園 良太
田井中 昭男
高木 隆太
高崎 庄二
高取 利喜恵
高橋 精巧
高橋 武三
高橋 直人
高橋 秀典
高橋 亮也
鷹林 茂男
田川 晴信
瀧川 順朗
武市 常雄
竹内 正三
竹内 雅明
武田 多美
竹田 雅博
舘 明子
橘 俟子
田中 明子
田中 昌子
田中 徹
田中 英雄
田中 実
田中 芳人
田中 與念子
谷川 恭子
谷野 隆
田端 ひろ子
玉山 ともよ
田和 俊也
塚本 美津子
塚本 泰史
辻 淳子
辻 正男
堤 初美
坪谷 令子
津村 実
鶴崎 祥子
手塚 隆寛
寺沢 京子
寺島 英介
東條 健治
徳井 雅信
戸田 ひさよし
土橋 涼子
土肥 輝夫
名出 真一
直木 清美
永井 俊作
中井 忠
仲尾 宏
中川 裕之
中沢 浩二
長澤 民衣
仲地 たき
中島 省三
中嶌 哲演
仲宗根 朝寿
仲宗根 史敏
中田 光信
中西 幸太
中野 佳子
永久 睦子
中道 雅史
中村 知
仲村 実
中村 泰子
中本 式子
永谷 ゆき子
新津 美樹雄
西川 和男
西川 生子
西川 雄二
西 信夫
西村 廣宣
沼田 充廣
野口 知恵
野坂 昭生
野々村 秀世
野村 貴
萩原 富夫
橋田 秀美
橋本 昭
橋本 利昭
橋本 成子
橋本 博子
橋本 安彦
長谷川 長昭
長谷川 正夫
服部 良一
花輪 正士
林 君子
林 亨
林 広員
原 邦弘
原木 とし子
原 富男
春摘 紅子
東根 順子
樋口 幸恵
久一 千春
披田 信一郎
平石 澄子
平岡 建樹
平岡 延子
平尾 雅教
平木 敦久
平出 正人
平野 誠
広野 勇
福山 義和
福井 きよ子
福嶋 聡
藤井 眞佐子
藤岡 正雄
藤野 美弥子
藤本 隆志
藤原 敏秀
二木 洋子
富名腰 勇
富名腰 まさ子
舟山 良成
古橋 雅夫
堀内 直美
本間 一弥
正橋 裕美子
増野 徹
待野 洋二
松浦 正人
松下 千絵
松下 照幸
松島 洋介
松田 耕典
松田 武夫
松谷 卓人
松原 康彦
松本 修
松山 典子
間渕 義雄
豆田 義昭
三浦 哲央
三崎 健二
水島 汐美
三代 正臣
南野 正人
峯本 敦子
三牧 健一
三宅 勝己
宮﨑 庸人
宮嵜 やゆみ
宮前 敬子
宮本 法子
宮本 博
麦島 貴美子
向平 恵子
村井 湛
村上 章子
村上 周成
村上 敏明
村西 俊雄
望月 信光
元永 修二
矢島 哲夫
弥永 修
柳澤 勝二
家根川 照司
矢野 あつ子
八尋 きよ子
山岸 康男
山口 孝雄
山口 広
山崎 憲成
山崎 昭彦
山崎 圭子
山崎 卓也
山下 けいき
山地 政司
山田 裕紹
山田 耕作
山田 武
山田 昌子
山田 洋子
山中 澄子
山根 康彦
山野 寿一
山本 貴美子
山本 貞子
山本 茂
山本 純
山本 雅彦
山本 幸広
湯野 一平
横林 賢二
吉坂 泰彦
芳沢 あきこ
吉田 明彦
吉田 昭
吉田 恵子
吉田 明生
吉本 弘子
米澤 鐵志
米田 良治
米村 泰輔
ル・パップJP
若泉 政人
和久 貞雄
渡辺 さよ子
渡辺 眞弓
和田 美登里
非公開7人


2019年2月発行

連絡先;木原壯林(若狭の原発を考える会)
電話:090-1965-7102
FAX:075-501-7102
E-メール:kiharas-chemアットzeus.eonet.ne.jp


前のページに戻る

広告

◆原発に関わる最近の動き…(1)頓挫した原発輸出 (2)規制委審査大詰めの再処理工場

原発に関わる最近の動き
安倍政権の成長戦略の柱・原発輸出が頓挫

◆安倍政権は、福島原発事故後も、日本の原発は次世代自動車と並ぶ先進技術と位置づけ、原発輸出を「成長戦略の柱」として、官邸主導(トップセールス)で後押ししてきた。2012年に政権に復帰した安倍政権は、10年間で原発輸出の受注額を約7倍の2兆円に拡大するとしていた。しかし、今までに全ての原発輸出計画が頓挫した。

◆原発輸出頓挫の主たる原因は、福島原発事故以降、原発の安全基準が強化され、その結果、工費が福島事故前の1基5000億円程度から2倍以上の1兆円超に高騰したためであるが、それだけではない。福島原発事故の大きな犠牲の上に形成された脱原発・反原発の民意を背景とする脱原発・反原発運動の高揚、エネルギー使用削減への意識変革、省エネ機器や高効率発電法・蓄電法の進展、再生可能エネルギーへの転換の加速なども原発輸出を成り立たなくさせた大きな要因である。

◆全ての原発輸出が頓挫した事実は、少なくとも原発輸出に関する限り、安倍政権には世界の趨勢、経済の動向を予測する能力がないこと、安倍政権の経済政策が破綻したことを示しているが、安倍首相は口を閉ざしたままで、反省の言もない。安倍政権には、福島原発事故被害の深刻さ、その全社会、全世界に与える影響の重大性が理解できていないのではなかろうか。(なお、安倍政権の経済政策の破綻は、原発輸出に限ったものではない。)

頓挫した原発輸出の例

●日立製作所は、2020年代半ばの稼働を目指して、英国中部のアングルシー島に2基の原発の新設を計画していたが(計画に乗出したのは2012年)、1月17日、この計画の凍結を正式に決定した。安全対策費が当初計画の約1.5倍の3兆円超に高騰し、建設費回収の見通しが立たなくなっていた。日立は、事業凍結により約3000億円の損失を計上する。

なお、「原発日立が英国の原発から撤退」という報道があった1月11日、その瞬間から日立の株価が急騰し、2営業日で値上がり率は16%を超えた。日立が、3000億円という損失を計上しても、収益のマイナス材料である原発の泥沼から抜け出そうとしたことが評価されたことになる。原発は大企業にとってもお荷物・厄介者であることを如実に物語る。

●三菱重工業も、トルコでの原発計画を断念する見通しである(1月4日報道)。2013年に、安倍政権のトップセールスで黒海沿岸に4基の原発を2023年の稼働を目指して建設する計画を決定していたが、安全基準の強化で事業費が当初予想の2倍以上(約5兆円)に跳ね上がり、三菱は撤退の方向に転じた。トルコの通貨・リラが、昨年8月以降のトルコと米国の対立で暴落したことも原発建設コストを膨らませた。日本側は事業費を回収するために、電気料金の値上げを求めたが、国民の反発を恐れるトルコとの交渉は難航した。

なお、原子炉プラントに関するコンサルタント、導入する設備とそれに必要な資金の調達などでトルコでの原発建設計画に参画することを検討していた伊藤忠は、昨年4月に撤退の方針を固めていた。

●リトアニア・エネルギー省は、2016年11月、ヴィサギナス原発の建設計画凍結を勧告した。ヴィサギナス原発(130万 kw級、当初の建設費5000億円、2020年前後の運転開始が目標)は日立とバルト3国が出資し、日立と米・ゼネラルエレクトリック(GE)社が連携して建設することになっていた。

なお、リトアニアでは、2012年、ヴィサギナス原発の建設計画の是非を問う国民投票が行われ、6割以上の反対(賛成は3割台)によって事業が中断していた。

●ベトナム議会は、2016年11月、約9割の賛成で原発計画を白紙撤回した。その中には、日本がパートナーとなって開発を進めようとしていたニントュアン省ビン・ハイ原発1、2号機(2010年受注決定、2021年、22年運転開始予定)も含まれる。撤回理由は、
①原発には経済的競争力がない(建設費が1兆円から2.8兆円に急騰、発電単価が4.9セント/kWhから8セント/kWhへ上昇、他の電源が競争力をつけた)、
②電力需要の伸びが緩やかになり、原発なしでもやっていけるようになった、
③ベトナムの対外債務が深刻化した、
④廃棄物処理が手に負えない、
など。住民の脱原発意識も高まっている。

●アジアの中で日本についで早期に原発が建設された台湾は、3カ所(第1から第3原発)に2基ずつ、計6基を稼働させている。全てが、米国ウエスチングハウス(WH)またはGE製。1999年より建設中であった第4原発の直接受注元はGEであるが、1号機原子炉は日立、2号機原子炉は東芝、各発電機は三菱が受注し、実質的に日本からの輸出原発である。

第4原発について、2013年2月、台湾全住民による住民投票(「公民投票」)で建設の是非を問う方針が明らかにされたが、この「公民投票」を前に2013年3月には台北をはじめ各地で大規模なデモ(参加者10万人超)、2014年4月には台北で大規模なデモが行われたこと受けて、馬英九総統は1号機の稼働凍結と2号機の工事停止を表明。翌2015年7月に正式に建設が凍結された。

さらに、台湾の立法院(国会)は、2017年1月、「原子力発電設備の運転を2025年までにすべて終了する」との条項を含む電気事業法を可決し、蔡英文政権は脱原発を目指していた。しかし、2018年11月の国民投票ではこの条文の廃止が決まったので、政府は脱原発に期限を設けないとしたうえで、再生可能エネルギーの開発に取り組む姿勢を示している。

●安倍政権は、「核不拡散条約(NPT)」や「包括的核実験禁止条約(CTBT)」を批准もせず、核兵器を所有するインドの立場を認めて、「日印原子力協定」を締結した(2017年7月発効)。本来、二国間協定は、「核物質、原子炉等の主要な原子力関連資機材および技術を移転するにあたり、移転先の国からこれらの平和的利用等に関する法的な保証を取り付けるために締結するもの」であるが、このことは全く無視されている。さらに、この協定では、軍事転用可能なプルトニウムを取りだすことのできる再処理を認めている。

インドでは、22基の原発が稼働しているほか、建設中も5基あり、2050年には電力需要の4分の1を原発で賄う計画もあり、安倍政権には、有望な原発市場との期待がある。

協定締結前の2016年6月、米印両政府は東芝傘下のウエスチングハウス(WH)がインドで6基の原子炉を建設する計画で基本合意しており、この事業に東芝から部品を提供できなくなるのは困るから、安倍政権は日印協定の締結を急いだが、WHは経営破綻し、東芝は海外原発事業から撤退する事態に陥っている。

インド特有の問題として、事故が起きた場合、電力会社はメーカーに賠償を請求できるという法律がある。

●米国カリフォルニア州南部のサンオノフレ原発について、運営するエジソン社は2013年6月、全ての原子炉を廃炉にすると発表した。この原発は、三菱重工製の蒸気発生器の配管破損による水漏事故を起こし、稼働停止していた。この事故が起きたのは2012年1月。前年に交換したばかりの3号機の配管が破損し、微量の放射性物質を含む水が漏れ出した。定期点検中だった隣の2号機でも配管内の異常な摩耗がみつかった。その数は合計1万5千カ所以上に上り(配管の全長は約50 km)、米原子力規制委員会(NRC)は全基の稼働を禁じていた。NRCは、三菱重工側の設計ミスが事故原因と指摘した。

三菱重工はエジソン社など4社から約8500億円の損害賠償を請求されたが、国際商業会議所から契約上の責任上限額に近い約141億円を支払う仲裁裁定を受けた。

●米国スキャナ電力は、2017年7月、経営破綻した東芝傘下のウエスチングハウス(WH)に発注していたサウスカロライナ州サマー原発2、3号機の建設を断念すると発表した。2号機は2019年8月、3号機は20年8月の完成を予定し、建設費は約1.5兆円を見込んでいたが、工事の遅れで両基の完成は24年ごろ、建設費も約2.7兆円規模に膨らむ見通しになった。スキャナのCEOは声明で、WHが追加コストの負担を約束していた固定価格契約が、WH破綻で実施できなくなったことが、断念の引き金との考えを示した。同州法では、原発が完成してもしなくても、建設費を電気料金に転嫁でき、既に計18%の値上げが行われている。東芝がスキャナなどにWHの親会社として支払いを約束した債務保証21億6800万ドル(2432億円)は料金の抑制に使われる。


再処理工場の規制委審査大詰め

危険極まりない再処理工場の操業を許すな!

◆原発の使用済み核燃料を化学処理(再処理)して、燃料として再利用できるプルトニウムなどを取り出す日本原燃(原燃)の再処理工場を巡り、原子力規制委員会(規制委)は1月28日、審査会合を開いた。規制委は昨年9月までに、再処理工場の本格稼働に必要な審査の内、地震や津波対策などの主要な議論を終えたとして、事実上の合格証に当たる「審査書案」を作成していたが、議論が不十分な項目が判明し、原燃に追加説明を求めるために、今回、改めて審査会合を開いた。

◆この会合では、
①再処理工場で生じる濃縮廃液が冷却機器の故障などで蒸発し、放射性物質が放出される「蒸発乾固」、
②プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料工場での臨界事故の対策を中心に議論したが、規制委の審査チームは了承の姿勢を示し、原燃に最終「補正書」の提出を求めた
(原燃は、規制委に指摘された事故対策の事項などを反映させた「補正書」を3月末までに提出する意向)。

◆この会合によって追加の審査会合が終結し、審査で議論した安全対策全般を事務局がまとめる「審査書案」の作成作業は詰めの段階となり、作成された「審査書案」を規制委が了承すれば事実上の合格となり、意見公募などを経て正式合格となる。

◆再処理工場は、使用済み燃料を再利用する国策「核燃料サイクル」の中核施設。1993年の着工後、トラブルなどで完成が20年以上遅れているが、原燃は2021年度上半期の完成を目指している。総事業費は13兆9300億円の見通し。審査に正式合格しても本格稼働は完成以降になる。

◆使用済み燃料から抽出したプルトニウムは、核兵器に転用可能であり、単品で保管することは核不拡散の視点から避けなければならないので、MOX燃料として保管するが、MOX 燃料を燃やす原発の再稼働は進んでいない。そうした現状で再処理工場が稼働すればプルトニウムの大量保有につながりかねず、国際社会から厳しい目を向けられることになる。

◆なお、再処理工場が「合格」となれば、連動してMOX燃料加工工場も「合格」となる可能性が高い。

以上のような経緯で、安倍政権、原燃、規制委は、危険極まりなく、現在科学技術では制御できず、大量の高レベル、低レベル放射性廃棄物を生みだし、放射性物質(希ガス、ヨウ素、トリチウムなど)を環境に放出する再処理工場の早期操業に躍起である。嘘とねつ造で固められた政府が、「規制委審査」などを使って安全を「保証」しても、再処理工場の危険は取り除けるものではない。

なお、政府が再処理工場の操業を急ぐ理由の一つは、使用済み核燃料を再処理工場に持ち込み、原発の燃料プールを空け、原発の連続稼働を可能にしたいためである。許してはならない!

◆以下に核燃料再処理とその危険性について概説する。

核燃料再処理とは?

◆ウラン燃料が核反応する(燃焼する)と、燃料中には、各種の核分裂生成物(死の灰)、プルトニウム、マイナーアクチニド(ネプツニウム、アメリシウムなどのウランより重い元素:生成量は少ない)などが生成し、ごく一部のウランが反応した段階(大部分のウランは未反応のまま)で、原子炉の運転が困難になる。

◆そこで、使用済燃料を原子炉から取り出し、新しい燃料と交換する。使用済核燃料の中には、核燃料として利用できるプルトニウムが含まれるので、それを分離・回収する過程が再処理である。取り出されたプルトニウムはプルサーマル炉や高速炉で燃料として、場合によっては核兵器の材料として使用する。

◆使用済核燃料は、原子炉に付置された燃料プールで保管し、放射線量がある程度低下した後、乾式貯蔵容器に移して、再処理工場サイトにある貯蔵施設に運ばれる(日本では、青森県六ケ所村)。再処理工程では、燃料棒を切断して、鞘(さや)から使用済燃料を取り出し、高温の高濃度硝酸で溶解する。溶解までの過程で、気体の放射性物質(ヨウ素や希ガスなど)が放出される。白金に類似した物質は溶け残る。溶解したウラン、プルトニウム、核分裂生成物などを含む高濃度硝酸溶液中のウラン、プルトニウムは、これらの元素と結合しやすい試薬を含む有機溶媒を用いて取り出し、さらに精製して核燃料の原料とする。この過程で、硝酸の分解ガスが発生し、爆発したこともある。

◆また、死の灰などの不要物質が、長期保管を要する高レベル(高放射線)廃棄物として大量に発生する。その処理処分法は提案されているが、問題が多い。例えば、原燃はガラス固化体として保管するというが、この固化体が安定であるとの保証はない。保管を受け入れる場所もない。

核燃料再処理の危険性

◆使用済核燃料は高放射線であるから、再処理工程の多くは、流れ系を採用し、遠隔自動操作で運転される。そのため、再処理工場には、約10,000基の主要機器があり、配管の長さは約1,300~1,500 km にも及ぶ(うち、ウラン、プルトニウム、死の灰が含まれる部分は約60 km)。配管の継ぎ目は約40万ヶ所。高放射線に曝され、高温・高濃度硝酸と接する容器や配管の腐蝕(とくに継ぎ目)、減肉(厚さが減ること:溶解槽で顕著)、金属疲労などは避け得ず、安全運転できる筈がない。長い配管を持つプラントが、地震に弱いことは自明である。

◆再処理工場には、すでに2兆2千億円以上を投入し、原燃は2021年完成を目指しているが、再延期の可能性は高い。

◆使用済み核燃料は膨大な量の放射性物質の塊で、人間が近づけば即死するほど多量の放射線と高い熱を出し続ける。再処理工場では、こんな危険な使用済み燃料の入った鞘(燃料棒)をブツ切りにした後、化学薬品を使って溶解し、プルトニウム、燃え残りのウラン、死の灰(核分裂生成物)に分離する。溶解までの過程で、それまで燃料棒中に閉じ込められていた放射性物質は解放されるから、再処理工場では、たとえ事故でなくても、日常的に大量の放射性物質を放出する。高さ150メートルの巨大な排気筒からは、クリプトンをはじめ、トリチウム、ヨウ素、炭素などの気体状放射能が大気中に放出される。しかし、国は、これらの放射性物質は「空気によって希釈・拡散されるので問題はない」といっている。また、六ヶ所村沖合3kmの海洋放出管の放出口からは、トリチウム、ヨウ素、コバルト、ストロンチウム、セシウム、プルトニウムなど、あらゆる種類の放射性物質が廃液に混ざって海に捨てられる。これについても国や原燃は「大量の海水によって希釈されるので安全」と説明している。なお、六ヶ所工場の当初計画ではクリプトンとトリチウムの除去が計画されていたが、経済的な理由から放棄され、全量が放出される。

◆以上のように、再処理工場は危険な放射性物質を垂れ流す最悪の核施設である。ヨーロッパでは、再処理工場周辺にまき散らされた プルトニウムなどの放射性物質が、鳥や魚、植物、そして人体からも確認されている。また、再処理工場で大事故が起これば、放射性物質は世界中に広がる。再処理工場は「原発1年分の放射能を1日で出す」と言われている。

◆使用済核燃料を再処理せず、燃料集合体をそのままキャスクに入れて、地中の施設に保管する「直接処分」の方が安全で、廃棄物量も少ないとする考え方もあり、米国はその方向であるが、10万年以上の保管を要し、これも問題山積である。


老朽高浜原発1、2号機、美浜原発3号機再稼動阻止!

3.24高浜現地全国集会、5.19関電包囲全国集会

主催…原発うごかすな!実行委員会@関西・福井

ご賛同、ご参加をお願いします。ご賛同戴ける方は、下記事項を本チラシの連絡先へお知らせください。

個人賛同の場合:お名前、お名前公表の可否、ご住所、電話番号、E-メールアドレス(あれば)
団体賛同の場合:団体名、団体名公表の可否、代表者名、担当者名、担当者住所・電話番号・E-メールアドレス


2019年2月発行

連絡先;木原壯林(若狭の原発を考える会)090-1965-7102
FAX:075-501-7102 E-メール:kiharas-chemアットzeus.eonet.ne.jp


前のページに戻る