◆福井の原発立地3町へ公開質問状を提出

【2019年2月20日、高浜町長、おおい町長、美浜町長に公開質問状を提出】

高浜町長、おおい町長、美浜町長に
原発に関わる公開質問状を提出しました

◆「原発うごかすな!実行委員会@関西・福井」は、若狭の原発に関わる重要かつ喫緊(きっきん)の課題、
①老朽原発の延長運転、
②老朽原発の延長運転についての立地自治体および周辺自治体住民の意見聴取の必要性、
③使用済み核燃料の保管と処理・処分、
④原発の稼働に関する自治体の姿勢と責任、
⑤脱原発に向かう最近の動きと原発に頼らない地域づくり、
⑥その他について、
高浜町長、おおい町長、美浜町長に、以下の内容の公開質問状を提出しました(2月20日)。

同様な公開質問状は福井県知事にも提出する予定です。

公開質問に至る経緯

◆福島原発事故は、原発は現在の科学技術で安全に運転できる装置ではなく、重大事故を起こせば、人の命と尊厳を奪い、職場を奪い、農地を奪い、海を奪い、生活基盤を奪い去ること、また、原発重大事故の被害は、きわめて広域かつ長期におよぶことを、大きな犠牲の上に教えました。他方、福島事故以降の経験によって、原発は無くても何の支障もないことが実証されました。そのため、脱原発、反原発は圧倒的な民意となっています。

◆それでも、来年には、運転開始後40年をはるかに超え、危険度が格段に高い老朽原発・高浜1号機(今年で45年超え)、2号機(同44年超え)、美浜3号機(同43年超え)まで再稼働されようとしています。しかも、原発の再稼働を続け、使用済み核燃料を増やし続けている関西電力は、西川福井県知事と交わした「2018年中に使用済み燃料保管地を福井県外に探す」とする記者団の前での約束を反故(ほご)にしています。使用済み核燃料の行き場もないのです。

◆このように、老朽原発再稼働、使用済み核燃料の処理・処分・中間貯蔵地など、数々の喫緊かつ重要な課題を抱える中、原発立地自治体(福井県、高浜町、おおい町、美浜町)の原発に関わる姿勢は、若狭のみならず関西一円の住民が、改めて注目するところとなっています。

◆そのため、「原発うごかすな!実行委員会@関西・福井」は、今回、若狭の原発に関わる重要かつ喫緊の課題である標記①~⑥について課題を絞り、とくに①~③に重点を置いて、下記の質問をいたします。本公開質問状は、関西電力の原発が立地する町(高浜町、おおい町、美浜町)の町長だけでなく、福井県知事にも提出いたします。

◆質問は公開とし、質問状と回答は、チラシにして、若狭をはじめ、全国に配布させていただきます。

質 問

(以下では、紙面の都合上、提出した公開質問状の一部を省略あるいは要約しています。)

[1] 老朽原発の延長運転について

◆関西電力は、運転開始後40年をはるかに超える老朽原発の再稼働を画策しています。原発が老朽化すれば、圧力容器や金属配管の脆化、疲労、腐食あるいは配線被覆材の老化などに起因する事故の確率が格段に高くなることは、多くが指摘するところです。とくに、交換困難な圧力容器、配管、電気配線の老朽化は深刻です。

◆なお、老朽原発の危険性は、川内、伊方、玄海、高浜の原発の再稼働時に、これらの原発が運転期間は40年にも満たないにも拘わらず、伝熱細管破損などのトラブルを次々に起こした事実によっても実証されています。

【質問1-1】

●関西電力が、来年にも老朽原発を再稼働させようとしていることは、住民の命と財産を守る義務がある自治体にとって重要かつ焦眉の課題です。

●老朽原発再稼働について、賛否のご意見をお聞かせ下さい。また、老朽原発でも再稼働は止むなしとお考えの場合、住民の安全を守るために特別の施策をされますか。施策があれば、お示しください。

【質問1-2】

●若狭に集中した原発群は,福井県民のみならず,関西一円の住民にとっても、琵琶湖の放射性物質汚染をはじめとして、不安の種となっています。老朽原発の運転延長によって、その不安は飛躍的に大きくなります。福井県や原発立地町は、このような広範な住民にとって増大する事故のリスクへの不安を、どのように評価していますか。また、老朽化によるトラブルの要因の一つ一つについて、県や立地町はどのように検討されていますか。

【質問1-3】

●原子力規制委員会(規制委)は、老朽原発の問題を検討したことになっています。しかし、高浜1、2号機の審査に典型的なように、他の原発の審査に比べ、異例の短期間審査を行い、運転延長認可限度期日に間に合わせることを優先し、また、審査の手抜きも各所にありました。このような規制委の審査で、40年を超えた原発の安全性は本当に確保されているとお考えでしょうか。

【質問1-4】

●規制委は審査結果について、「新規制基準に適合したのであって、安全を保証するものではない」という姿勢です。このことは、安全に関する責任は、原発を動かす関西電力、それを容認する町議会議員、町長、県議会議員、県知事にあることを示唆しています。したがって、それぞれの首長、議員には、町民、県民の命と財産を守り、安全を図るために、問題点を検討し、自主的に判断できる能力が求められています。

●首長、議員各自が、老朽原発の再稼働について、どのような見解なのか明らかにすべきであると考え、また、首長、議員がその見解を住民に明らかにする場と機会を準備すべきと考えますが、いかがですか。

[2] 老朽原発の延長運転についての立地自治体および周辺自治体住民の意見聴取の必要性について

◆私たちは、過去5年近くにわたって、毎月4日かけて若狭の住民に原発に関するチラシを配布し、直接お話を伺ってきました。ご意見を聞いたほとんど(8割以上)は「原発は怖い、ない方がよい」とおっしゃいました。また、「この近所の人らはみんな原発反対なのに、町長や議員さんらは、どないしてはるんや」という声も何度か聞きました。とくに、40年超えの原発再稼働については、ほとんどの方が「やめてほしい」というご意見でした。

【質問2-1】

●40年超え老朽原発の再稼働は、これまでの原発再稼働とは比較にならないほど大きな問題を包含しています。その再稼働にあたっては、自治体として改めて広く住民の声を聞く必要があります。県や町として、住民の不安に応える場、住民が意思表明できる機会を作ることが求められているのではないでしょうか。そのような場や機会を設ける計画はありますか。

【質問2-2】

●日本初であり、「例外中の例外」であるはずの老朽原発の再稼働については、原発重大事故で影響を受ける可能性が高い周辺自治体の意見も聞く必要があると考えますが、どうお考えですか。なお、老朽原発である東海第2原発の再稼働について、日本原電や茨城県は周辺自治体の意見を聞く機会を設けようとしています。

[3] 使用済み核燃料の保管と処理・処分について

◆福井県にある原発13基が持つ使用済み核燃料貯蔵施設の容量は5,290トンですが、その7割近くが使用済み燃料で埋まっています。高浜、大飯の原発を運転し続ければ、6年程度で貯蔵限度を超えます。

◆この使用済み核燃料の中間貯蔵施設について、関西電力は、福井県知事に、昨年内に県外に移すと約束しながら昨年末12月26日になって、候補地提示を断念したことを知事に伝え、謝罪しました。この約束は、大飯原発3、4号機の再稼働への知事の同意を取り付けるための、何の成算もない空約束であったことは明らかです。

【質問3-1】

●県知事が公の場で約束したとき、その約束は、県民との約束であることに鑑み、関西電力の約束違反についてお尋ねします。

●県および原発立地町は、この約束違反を県民を愚弄するものとして、厳重に抗議すべきではないでしょうか。また、県および原発立地町は、この約束を前提とした原発稼働への同意を取り消し、使用済み燃料を生み出す原発の全廃を、関西電力に求めるべきではないでしょうか。

【質問3-2】

●今後の使用済み核燃料の保管について、中間貯蔵候補地が県外に見出せない現状の中でも、使用済み核燃料の福井県外搬出先を近い将来に見出せるとお考えですか。また、見出せる見通しが暗いとすれば、どうすればよいとお考えですか。

【質問3-3】

●関西電力が使用済み核燃料の中間貯蔵施設の候補地を探している中、おおい町の中塚町長は、昨年8月28日、「原発構内で金属製の容器に保管する乾式貯蔵も一つの選択肢」と述べています。また、高浜町の野瀬町長は、昨年11月30日、「原発の使用済み燃料を一定期間保管する中間貯蔵施設について、県内も含めて検討する必要がある」との考えを示しています。

●両町長のこのお考えは、関西電力が約束を反故(ほご)にした現在も変わっていませんか。福井県、美浜町としては,原発立地町内あるいは県内での中間貯蔵についてどのようにお考えですか。

【質問3-4】

●使用済み核燃料を乾式で中間貯蔵する場合、その期間は50年を限度にするといわれていますが、その50年間に最終処分地が見つかる可能性は低く、原発敷地内での「中間貯蔵」を容認した場合、原発立地自治体は「核のゴミ(使用済み核燃料)捨て場」を引き受けることになりかねません。したがって、「中間貯蔵」を容認することは、超長期にわたる厳重な管理と広大な敷地が必要な「核のゴミ」の管理を、未来の住民に押しつけることになりますが、いかがお考えですか。

【質問3-5】

●炉心に隣接する燃料プールが、地震などの時にきわめて危険な状態に陥りかねないことは福島第一原発事故でも明らかです。したがって、燃料プールは一刻も早く空にしなければなりません。一刻も早く燃料プールを空にするためにも、使用済み燃料を増やす原発を廃止しなければならないという視点はありませんか。

[4] 原発の稼働に関する自治体の姿勢と責任について

◆福井県や原発立地町は、原発の再稼働に同意し原発を推進しています。「日本の原発は過酷事故を起こさない」とした安全神話を福島原発事故を経験した今も信じているとしか考えられません。

【質問4-1】

●福井県や立地町は、どんな根拠があって若狭の原発は過酷事故を起こさないと考え、原発の稼働を容認されているのですか。国策や経済のためなら、過酷事故のリスクは容認されると考えているのですか。

【質問4-2】

●原発稼働の可否は、住民の安全・安心にとって避けて通れない課題です。したがって、首長や議会議員の選挙では原発の問題が重要な争点になってしかるべきです。しかし、実際の選挙では、原発に関する議論を避けている候補者もいます。住民の意見を汲むこともなく、ほとんどの議員が原発再稼働を容認しています。また、町長は議会の容認を基に再稼働に同意し、県知事は立地町の意向を踏まえて再稼働を認めています。住民の安全・安心を軽視する無責任な自治体運営ではありませんか。ご所見を伺います。

【質問4-3】

●1昨年12月、関西電力は、福井県やおおい町に相談することなく、突然かつ勝手に大飯原発1、2号機の廃炉を決めました。このような事態が生じるのであれば、原発立地自治体は、その将来設計が描けなくなります。福井県や原発立地町は、突然の原発廃止のように、相互信頼を顧みない関西電力や国を今後も信頼して、原発政策を続けますか。

【質問4-4】

●万一、若狭の原発で過酷事故が発生した場合,原発の危険性を指摘する多くの声を無視して、原発の再稼働を容認した立地自治体の首長には責任があると考えますが、どう責任をとられるのでしょうか。

[5] 脱原発に向かう最近の動きと原発に頼らない地域づくりについて

◆福島原発事故の大きな犠牲の上に、醸成された脱原発・反原発の民意のゆえに、原発を稼働させようとするとき、多額の費用を要する安全対策を施さざるを得なくなり、安全対策費がとくにかさむ老朽原発の廃炉を決意せざるを得なくなっています。原発は、経済的にも成り立たなくなっているのです。また、原発の安全対策費は世界的にも高騰し、トルコ、英国の原発建設から日本企業が撤退し、日本の原発輸出の全てが破綻しています。

◆一方で、原発に固執する電力会社からの顧客離れも進んでいます。関西電力からの顧客離れは、昨年11月で200万件(全約1100万件中の約18%)を超えました。

◆これらの状況は、原発はいつまでも存続するものではないことを示しています。したがって、自治体には、住民と地域の発展のために、原発に依存しない町づくりを考える場を早急に設置する責任があると考えられます。

【質問5-1】

●若狭の発展を担う福井県や原発立地町には、「原発に依存しない町づくり」について考え始める計画はありますか。あれば、取り組みをお聞かせください。もし、原発を存続させるので、そのような取り組みは不要と考えられるのなら、どのようにして原発依存社会を継続させ、発展させていくのかをお示しください。

【質問5-2】

●原発立地自治体の行政機関として、原発に関する住民の生の声を聞き、原発事故の不安がない町づくりについて話し合う必要があると考えられますが、そのような場を設置するお考えはありませんか。

[6] その他

【質問6-1】

●昨年12月12日、大山の大噴火時の若狭への火山灰降下量について、規制委は関電による評価は過小であると認定しました。しかし、当面は稼働中の4基の停止は求めないとしています。大量の火山灰降下は、原発過酷事故に繋がりかねません。原発を止めて、審査のやり直しを求めるのが住民の安全を守るべき自治体の姿勢だと考えますが、いかがでしょうか。

【質問6-2】

●昨年12月、インドネシアでは、警報がない津波が発生しました。高浜原発の敷地は3.5 mの低地にあり、警報によって防潮ゲートを閉めなければ、津波による過酷事故が起こりかねません。それでも、福井県、高浜町は、高浜原発の稼働を容認し続けるのですか。なお、若狭湾の海底にも土砂崩れの跡があるともいわれています。

【質問6-3】

●福井県議会は昨年11月26日、若狭湾沿岸の地域に自衛隊の配備を求める意見書を可決しました。「原発への弾道ミサイル攻撃やテロの抑止力となり、地域住民の安心を確保するため」としています。

●原発立地町は、自衛隊を配備しなければ安全を確保できない原発は廃炉にすべきであると考えませんか。

【質問6-4】

●現在、原子力発電所ではサイバー空間の安全性確保が課題になっています。米国とイスラエルが、サイバー空間でイランの核施設に侵入して破壊したように、サイバー空間の安全対策に重要な課題があると思われます。関西電力の原発に関わるサイバー・セキュリティを、県および原発立地自治体はどのように確認され,評価されていますか。


以上の質問へのご回答をお待ちしています。
回答期限(希望);2019年3月末日
「原発うごかすな!実行委員会@関西・福井」
担当・木原壯林(電話;090-1965-7102)


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